『自転車のある風景』
主に自転車をテーマに油絵を描いています。
「赤い自転車の別れ(花は散れども)」
水彩・コットマン中目 F3(27.3×22cm)
hn11191.jpg

新藤兼人監督95歳にしてメガフォンをとった昨年の作品、『石内尋常高等小学校
花は散れども』
のワンシーンです。
大正14年、広島県の石内尋常高等小学校に通う良人(よしと)とみどりが、良人の
新しい自転車に二人乗りして短いデートをする情景が印象的でした。
みどりが豆腐を買いに橋の上を歩いていると、母親を失ったばかりの良人が自転車
で通り掛り、「乗ってくか?」「うん」ということに。
そして、良人が村の道でみどりを降ろしたこの時が、二人の今生の別れとなる…。
ところが、その30年後、恩師の定年退職祝いに教え子が石内に集まることになり、
東京で細々と脚本家をやっている良人と、地元の料亭の女将に納まったみどりは再
会する。15歳の時にお互いの思いを告げられなかった二人はそれから・・・。

新藤監督は、著書『いのちのレッスン』(2007年発行)の中で、母校である石内
尋常高等小学校の担任教師のことを「先生を誇る」という項で語っています。
『花は散れども』はその先生へのオマージュ作品なのです。
柄本明演ずる市川先生の生徒への接し方や、人生そのものが実に誇らしく描かれて
います。昔の先生は、生徒はもちろん地元の人々にも尊敬される存在でしたねぇ。
映画は先生を中心に展開されてゆきますが、何と言っても良人(豊川悦司)とみど
り(大竹しのぶ)の関係に引き込まれます。
前半の学校でのエピソードは今の小中学生にも観せたい内容ですが、二人が再会し
てからは「ちょっとなあ」という感じです(笑)。95歳にして、いや95歳だから
表現出来る「愛と性」があります。
良人は監督自身がモデルなのですが、同級生の女性とこういう激しい関係があった
かどうか分かりません。が、大竹しのぶの「女の演技」を観ていると、もしかして
これは乙羽信子さんをイメージしているのかなと想像してしまいます…。

『花は散れども』は、今や誰も撮ることのない大時代的な映画ですが、戦争の悲劇
を30年振りに会った同級生たちの近況報告で表現するなど、歴史の生き証人でなけ
れば作り出せない臨場感があります。
『いのちのレッスン』の中で、「わたしは果たせぬ念願がある『ヒロシマ』という
映画を作りたい」と語っています。既にシナリオも企画書も書いているそうです。
ただ、制作費が20億円になるそうで、到底実現出来ない構想なのです。
過去に『原爆の子』と『第五福竜丸』を撮っていますが、新藤監督はさらに心揺さ
ぶる作品を今だからこそ作りたいのでしょう。
何とか実現出来ないものでしょうか。
ルーカスやスピルバーグの支援で映画を撮り続けた黒澤明監督と比較するべきでは
ありませんが、「核廃絶」の言葉が飛び交う毎日、新藤監督の真実の言葉に賛同し
協力する声が上がって欲しいと思うのであります。

「愛しい風景」をいつまでも残しましょう。。。。
hn11192.jpg

テーマ:私が観た映画&DVD - ジャンル:映画

THIS IS IT
映画を観る前に、マイケルを正当に評価していない評論家の意見や、「泣けます」
という女性たちの感想を聞き過ぎていて、まあ冷静に、かつ真っ正面から観ること
を心掛けて映画館へ出掛けた。

「泣けます」は、映画のクライマックスにあるだろうと予想していたのであるが、
私は・・・始まった直後に泣けました。
オーディションに集まった世界中の若いダンサーたちのインタビュー。まだ採用が
決まっていないのに、ここに来られたことやマイケルへの思いを声を詰まらせなが
ら語る若者の姿に感動した。
乗っけからこういう形で入り込んでしまったから、マイケルとスタッフたちが史上
最高のステージを作り上げてゆくドラマを観ている感覚であった。
であるが故に、完成したステージを披露出来なかったことのスタッフたちの悲しみ
を思うと・・・さらに泣けるのである。

妥協を許さないマイケルの姿勢は、観ている者をも極度に緊張させる。
マイケルとマンツーマンで絡む女性ボーカリストや、可愛いギタリストとのシーン
には手が汗ばむ程であった。その接し方が優しいだけに、自分の持っている才能の
何倍もの力を発揮しようとする訳だ。
mg1117.jpg

楽曲ごとの演出も完璧さを追求している。
映像とリンクする「Smooth Criminal」や「Thriller」、「Earth Song」などは、完
成したステージではどんなに素晴らしかったであろう。
ジャクソン5時代のメドレーも楽しそうに歌うマイケルの姿を観たかった。
そうそう、「I'll Be There」のシーンでは映画館の女性たちが一斉に泣いておりました。
映画のCDアルバムでは新曲「This Is It」がエンディングであるが、実際には嬉しい
ことに「Heal The World」が印象的な映像と共にエンディングとして使われていた。
この「Heal The World」は、国には国歌があるように地球という星の「星歌」の
ような楽曲であると私は常々思っているのである…。

マイケルは全てに超越しているが、年齢をも超越していることをこの映画で見せつ
けられた。
五十代に突入した私としては、「マイケルのように若くカッコよくありたい」とは
思わないが、冒頭のダンサーたちの話のように、「若い世代に尊敬される存在にな
らねば」と奮い立ったのである。。。。
tii1117.jpg


☆『MJファンアート展』出展のお知らせ
12月5日、6日の二日間、「フラッグ・ギンザ・ギャラリー」にてマイケルファン
が制作した絵画、写真、立体造形などを公開する展示会が開催されます。
私も以前に制作した油彩画「Heal The World」と、現在制作中の油彩画の計2点を
出展いたします。
お時間ございましたら是非会場へお越し下さい。

詳細はこちらをクリック↓
MJ FAN ART EXHIBITION

テーマ:マイケル・ジャクソン - ジャンル:音楽

「激闘! ザ・グレート・カブキ」
油彩・F6(31.8×40.9cm)
DSCN1182.jpg

往年(実質的にはセミリタイア)のプロレスラー、ザ・グレート・カブキさんが経
営されている居酒屋「かぶき」へ昨夜初めて行って来た。場所は飯田橋。
有名人の店と聞くと、普段は人任せで、たまに本人がプラリと顔を出すといったイ
メージだが、この店はご本人が料理を作り現役時代の思い出話やプロレス界の裏話
を語ってくれる有り難い店なのである。
正式な店名は、「BIG DADDY 酒場 かぶき うぃず ふぁみりぃ」
その名の通り、店にはチャーミングな奥様とキュートな娘さんもいて、お客もフレ
ンドリーな実に家族的な雰囲気であった。
(店は連日満員なので電話予約が必要とのこと)

さて、この店は私の弟がプロレス好きの上司H氏に連れられて何度も通っているの
である。この二人は一ヶ月程前にカブキさんのホームパーティーに招待され、酔っ
て調子に乗った弟が、「うちの兄貴は画家で、今カブキさんの絵を描いているんで
すよ」とやりやがった(笑)。
何を隠そう私もプロレスファンで、尊敬してやまないジャイアント馬場さんの団体
で活躍していたカブキさんの絵をご本人に渡せるとは光栄の極みで、早速この絵に
取り組んだ訳である。
絵の素材は、H氏が編集したカブキさんの激闘集DVDからベストシーンを探したの
であるが、これには一昼夜を要した。で、20年前の全日本プロレスマットでジョ
ニー・エースに片エビ固めをキメているパワフルな勇姿をチョイスした。
フレッシュなファイトをするエースは私も大ファンだったので、創作にも力が入った。

試行錯誤の末、背景の演出にカブキさんの代名詞である「毒霧」を施した。
緑にシルバーを、赤にはゴールドを混ぜた絵具をアクションペインティング調に叩
き付けたのである。絵具の雫は程よく盛り上がり、迫力ある画面を作り上げること
に成功した。全体の色調は「東洋の神秘」の異名を持つカブキさんに合わせ、日本
的な配色を施した。
もちろんレスラーの命である筋肉の躍動感、緊張感を表現することにも精魂込めた
のは言うまでもない…
ka02.jpg

雨の昨夜、いよいよ絵を抱えて「かぶき」へ。
奥様の明るい声で迎えられ、H氏が私をカブキさんへ紹介してくれた。想像通りの
強面のカブキさんであったが、私の方へ歩み寄られ「どうぞよくいらっしゃいまし
た」と実にご丁寧な挨拶をされた。感激であった。
一息ついてから絵をご覧頂くことにして、H氏と弟と私はビールで乾杯。
カブキさんはカウンターの中で背を丸くして料理に専念するのであった。
目の前の大鍋には煮込みに煮込んだ牛筋が。
ka04.jpg

カブキさんの姿からは、16歳で日本プロレスに入門して以来国内外で死闘を繰り広
げてきた野武士のようなオーラを感じた。サムライという言葉が軽々しく使われる
昨今において、真のサムライの姿がそこにあった。
カブキさんの人と成りは、この「キーマンズインタビュー」で知ることが出来る。

手の空いたところを見計らって、絵をお披露目した。
驚嘆するカブキさん。奥様からも何度も「ありがとうございます」と感謝のお言葉
を頂く。
カブキさんはおもむろに絵を店の奥へ持ってゆき、一番目に付く場所に飾られてい
たご自分の大きな写真パネルを外して私の絵を飾ってくれた。これには感謝感激!。
連日来店されるお客さんの全てが私の絵を目にする…武者震いした。
ka03.jpg

ご夫妻に、「肖像画を描くのはマイケル以来で…」とお話すると、「先日『THIS
IS IT』を観に行って泣きましたよぉ」と奥様。それはそれはと、12月に銀座のギャ
ラリーで催されるマイケルのファンアート展に出品する旨もお話したら、「ぜひ行
きますから詳しいことを教えてください」と言って下さった。
(マイケル・アート展の詳細は後日当ブログでお知らせします)

最高の気分でよく食べ、よく飲んだ(笑)。
料理はお世辞抜きで旨かった。和洋折衷の創作料理はガツンとくる味で酒も進む。
ちょいと酔いが回ったのか、上機嫌のカブキさんが客席へやってきて馬場さんの懐
かしいエピソードや、ご自分の対戦記、そしてここには書けないプロレス界の裏事
情などを惜しげも無く語ってくれた。
ka05.jpg

入院中の母親の看病で少しばかり心身が憔悴していた私は、カブキさんご家族の温
かい雰囲気と、H氏とのプロレス談義、弟をこき下ろす(笑)ことで元気を貰うこ
とが出来た。
帰りがけにはカブキさんと記念撮影。
なんか、私はこの日のために髭を生やしたようなベストマッチではないか(笑)。
「東洋の神秘 ザ・グレート・カブキ & 闘う絵描き グレート・タル」ってか
ka06.jpg

昭和プロレスの生き証人、ザ・グレート・カブキと過ごしたひと時は、まさに「男
のロマン」に溢れる熱い時間であった。。。。


テーマ:プロレス - ジャンル:スポーツ

バア様入院
日曜日、自転車仲間と千葉県流山市の「見過ごしがちな風景の骨董品」を巡るサイ
クリングを楽しんだ。
で、夕刻に帰宅したら思わぬアクシデントが…。

家に着いたら、バア様(73歳のお袋のことであるが)が床にへたり込んでいた。
聞くとちょっと前にトイレへ行こうとして椅子から立ち上がったら尻餅ついたって
言うんだな。取り急ぎ抱きかかえて椅子に座らせたら、「痛くはねえよ」と言う。
大したことないかと一瞬安堵したのであるが、体全体がもの凄く熱いんよ。
熱を測ったら38度!。ただちに着替えさせてベッドに寝せ、49km走ってきたばかり
のクロスバイクで駅前の薬局へ。

葛根湯とアイスノンで夜の9時頃には37.3度まで熱は下がった。
一安心した俺はビールを3本ばかし飲んで寝たのであるが、翌朝6時に熱を計ったら
38.6度だよ!!。7時にはとうとう39度!!!。半目でグッタリのバア様。
119番の対応は新型インフルエンザシフトなのであろう素早かった。5分で救急車
到着。かかりつけの駅前総合病院へ搬送。

診断結果は、肺炎。
インフルエンザではなかったことに安堵はしたが、年齢的に衰弱が激しいので最低
一週間の入院ってことになった。病状によっては一ヶ月を覚悟してくれとのことだ。
横柄な看護士にブチ切れたりしながらも、抗生剤の点滴で顔色が戻ったバア様の様
子に安堵した…。

二日目の今日、まだ熱は38度前後だったが、差し入れしたミカンを立て続けに2個
食べたりと元気を取り戻したようであった。
思えば…土曜日の夜はスキ焼きをペロリと食べて元気だったのに、翌日になって急
に体調を崩したんだな。
日曜の朝はサイクリングに出発するんで慌ただしく、バア様の異変に気付かなかっ
たんだな・・・猛反省だなこりゃ。。。。

サイクリングの途中で撮った、流山市 諏訪神社 『パパ撮ってね』の像
1028.jpg

それにしてもよ、ベッドが空いてないっつう病院の都合で個室に入れられて、差額ベッド代を
一日12,600円払えってどうよ!。さらに、踏み倒されないように保証金を翌日までに10万円納め
ろってどうなんだよ!。
もし金がねえっつったら、死にそうなバア様を家へ連れて帰れってことかよ!。
長妻くんよ!、民主党よ!!、こういうの何とかしてくれよっ!!!。


「愛車と築地本願寺」
水彩・コットマン中目 F3(27.3×22cm)
thg0001.jpg

晴海埠頭までのサイクリングの帰り、築地本願寺で一休みした時のワンショットを
水彩画にしてみました。
私の愛車、GT Nomad号を描くのは意外にも初めてです。
築地本願寺は実に複雑な造形で描くのに苦労しましたが、どうにか雰囲気は捉えた
と思います。
タクシーを描き入れるか思案しましたが、構図的にも都会の雰囲気を出すためにも
正解だったと思います。
水彩画、ますます楽しくなってきました。
今、油絵を二点同時に制作していますが、合間に心地良い風景水彩画を描いてゆこ
うと思うのであります。。。。

テーマ:自転車(スポーツ用) - ジャンル:スポーツ